今や1432億円のビジネス
20年連続で売上高を伸ばす成長企業

 ビジネスの世界には不況の波が押し寄せているが、そんな中にあって当社は、独自の情報システムにもとづくシステマティックな経営を展開。抜群の成長力を発揮している。とくに1970年代から現在まで20年連続で売上高を拡大中。しかも94年度には14.1%と二ケタの成長率をマークし、1254億円から1432億円へと売上高をアップした。また95年には、千葉、新潟、札幌と3つの店舗をオープンし、20店舗体制を確立。全国レベルで積極的な店舗展開を進めている。

総合マルチメディア企業
9つの商品分野を幅広く手がける

 当社のコンセプトは“総合マルチメディア企業”。現在手がけている商品分野は、カメラ、OA、AV、家電、ミュージックソフト、通信機器、電子映像、ゲーム、時計まで、9つにわたっている。また、95年にはデジタルカメラなどを扱う「電子映像事業部」を新設し、新人30名を配属。カメラとパソコンの双方の知識を持った人材を育成している。このように、各分野で豊富な商品知識を吸収した社員がプロとして仕事に取り組んでいることも当社の特徴の一つである。

強力な情報システムを柱にした効率経営。
理工系出身の先輩も販売スタッフとして活躍中

情報化戦略による効率経営

 従業員1人当たりの売上・2億4000万円で第1位(日経流通新聞・日本の小売業500社ランキング94年度/95年6月29日号より)。これは、当社の優良な経営体質、理想的な効率経営を示すデータ。その柱として構築してきたのが独自の情報システムだ。42万アイテムもの商品一つ一つの情報を、POSシステムを通じてリアルタイムで得て、それを販売戦略などに生かしていく。時には時間単位で商品や人員配置を変えるほどだ。一方、メーカー350社に対しては、所定の在庫量を切るとVANを介してオンライン自動発注される仕組みになっている。
 また、ゴールドポイントカードは約500万人の会員があり、1日の利用者は6万人あまり。つまり、1日6万件もの顧客情報を収集・分析し、効果的に活用しているのである。さらに、LANによる社内情報ネットワークには、電子メールのほか、公開日報というボードがあり、各店舗・各売り場での細かな情報を自由にアップされている。こうした情報化戦略が、販売力の強化、安く良い商品の提供、好調な業績、高収益体質の確立、高い給与水準の実現へと結びつけているのである。

理工系出身の先輩も活躍中

 新人の配属先は店舗がメイン。販売スタッフとして仕事に取り組んでいくわけだが、理工系出身の先輩も大勢活躍中だ。たとえば、社内ネットワークの端末は各売り場にあり、端末側でデータを処理することも少なくない。必要に応じて表計算ソフトのマクロを作成・活用していくこともあるし、実際、販売実績に基づいて販売予測を立てるマクロなども売り場のスタッフによって作られている。また、情報システムは今後さらに強化・拡充していく計画で、そうした中でも理工系の頭脳がより一層生かされていくことになるだろう。