全国の営業担当一〇〇〇名。
その営業活動を強力にサポート

 「それは、『試住』とでも言えばいいんでしょうかね」
 彼は、九六年九月にオープンした店舗のことを、そんな言葉で表現した。そこでは、お客様に提案しているプランの図面データから三次元CGを作成。お客様自身がレバーを操作して新居を自由に歩き回り、いろいろな角度から部屋を見ることができる。いわば、これから建てる住宅をバーチャルリアリティで実体験できる画期的なシステムなのである。
 そもそも営業推進課の役割とは、全国でおよそ一〇〇〇名にものぼる営業担当者に対して、あらゆる面から日常の営業活動をサポートし、環境を整えていくことである。
 「このシステムの企画・開発は、すべて営業推進課で担当しています。新しい営業の仕組みを考え、よりよい環境をつくっていくことも、営業支援の一つなのです。
 たとえば、ここにお越しいただけないお客様に対して、プランの三次元CGをビデオに収めてお届けするサービスも行っているんです。各地の営業担当を通じて依頼が来るんですが、これが大きな反響を呼んでいます。私の営業時代といえば、平面の図面でしかプラン提示できなかったんですが、三次元CGで、それもお客様のお宅のテレビでもお見せできるわけですからね。他社との差別化という点でも、営業には強い味方になっているようです」
 このほかにも、情報集の編集、研修やマニュアルづくり、販売動向の調査、セールスコンテストの実施など、営業支円は多角的なアプローチで行われている。その支援が功を奏し、受注拡大に結びついた時の充実感は大きいという。
 これらのシステムに見るように情報化は確実に進んでいる。彼自身も電子メールで全国の支店から情報や要望を吸い上げるという具合に、仕事のやり方は確実に変わってきている。
 「今は、プラン集をCD-ROM化していく計画も進行中なんですよ」 彼の目は次なる目標に向けられている。