私たちの社会は、“国際化”“情報化”という2つのキーワードを中心に急ピッチで変化を遂げています。今や、決して国際ビジネスの専門家でなくても、日常的に英語に接する時代になっています。また、インターネットをはじめとする国際的な情報ネットワークが活用され、誰もが海外の最新情報をリアルタイムで入手できる環境が整っています。1989年、株式会社当社は10数年にわたる自然言語処理のノウハウを結集し、ワークステーション版の本格的な翻訳ソフトの開発に成功しました。その後、翻訳ソフトの常識を打ち破り、他社に先駆けてパソコン上で同等の機能を実現。主要製品を生み出しています。これにより元来、プロの翻訳家向けだった翻訳ソフトを、技術者や研究者、一般のビジネスマンなどが手軽に利用できるようにし、ユーザー層や用途を大きく拡大しました。現在、翻訳ソフトの分野で50%を超える圧倒的なシェアを獲得。パソコン用パッケージソフトの売上高ランキングでもトップレベルにあります。今後も、国際化、情報化が進む中で、価値あるソフトウエアを提供していきたいと考えています。

国際化、情報化を支えるプロダクツ

英語を日本語に、日本語を英語にという双方向の本格的な翻訳を、 パソコン上で手軽に行う時代が訪れています。 印刷物などから英語も日本語もバイリンガルで取り込むOCRソフトも合わせ、 当社の最新プロダクツは、 国際化、情報化が叫ばれる時代のビジネスを力強くサポートしています。

豊かな表現力と、1時間におよそ5万語という驚異的な処理速度を備えた英日翻訳ソフトです。さまざまな意味に解釈できる文章も、複数の訳文を自動生成。英文の技術マニュアル、技術情報、時事情報などの日本語訳に最適です。 論文、レポートなどの英文作成を支援する英日翻訳ソフト。主語が省略されている文や、日本語独特の言いまわしも的確に英訳。柔軟なインターフェイスによってフレキシブルなカスタマイズを可能にし、より使いやすい環境を実現します。 コスト・メリットの高いセット製品も用意しています。カップル版では、英日・日英の双方向の翻訳ソフトをひとつにセット。また、これにカップル版に日本語/英語文字認識ソフトを同梱したトリプル版もあります。 とくに英文特許の翻訳専用に開発した製品です。当社が独自に開発した新しい長文翻訳アルゴリズムを駆使することにより、どんな長文でも前処理なしに翻訳できます。また、英文特許の表現や文章構造も適切な日本語に変換します。 コンピュータ、電気・電子、医療・医学、バイオテクノロジー、航空・宇宙、土木・建築、原子力・エネルギー、防衛、貿易、金融、法律など、技術分野を中心として18分野の翻訳ソフト用辞書を用意。より専門的な翻訳を可能にします。 新聞・雑誌などの印刷物を画像データとして取り込み、テキストデータへ変換。翻訳ソフト用のテキスト文書を手入力することなく作成できます。日本語と英語に対応、日本語は99.5%、英語では99.9%の高認識精度を誇っています。

当社が誕生したのは1987年のこと。早くからコンピュータによる自然言語解析に関心を寄せていた有志5人の手によって設立された会社です。設立の際のコンセプトになったのが、“自分たちの思いを製品という形にできる会社をつくろう”ということ。ソフトウエア技術者として、モノづくりのプロセスを一貫して手がけ、自分の製品をマーケットへと送り込みたい。研究・開発の成果に対する人々の評価をダイレクトにつかみたい、そうした創造の喜びを味わいたい。そんな考え方に基づいて生まれた会社なのです。いわば、“ベンチャー企業”としての風土を持った会社であり、自社独自の製品を開発することに強いこだわりを持ち続けています。それも、トップクラスのシェアを得られる製品でなければならないと考えています。社員数は30名足らずと決して大きくありませんが、少数精鋭を貫き、優秀な開発スタッフを揃えています。持ち前の機動力を生かし、マーケットニーズや社会の動向をビビッドにとらえた価値ある製品を送り出していきたいのです。

トータルなビジネス体制

当社は、技術者の手によって生まれたベンチャー企業です。 しかし、開発活動に力を入れるだけでは、 お客様が有効に、安心して製品をお使いいただける環境はつくれません。 デモンストレーション、サポートといったサービスにも目を向け、 充実した体制を整えています。

多彩な活動を展開するシステム営業部

 設立の背景からもうかがえるように、当社は開発を主軸とするソフトウエア企業です。販売・流通面では業界大手の㈱山種産業と提携し、お客様への販売活動からマーケットニーズの収集にいたるまで、より充実した体制を整えています。また、当社のシステム営業部では、販売代理店へのPR活動やテクニカルサポートから、各種メディアを通じての広告・宣伝、エンドユーザーを対象とした製品のデモンストレーションやインストラクション、展示会などへの出展、さらに専任のサポートスタッフによるアフターサポートまで、多彩な活動を展開しています。このほか、北米を中心に海外各国への販売活動も行っており、海外拠点に当社製品を導入する際にも安心してご利用いただけます。

情報ネットワークを利用したコミュニケーション

 当社では、情報ネットワークなどを積極的に利用した事業展開をめざしています。すでに1993年10月には、書店との共同で、オンラインによる英日機械翻訳システムを開発した実績を持っています。1995年からは、インターネットユーザーを対象にしたオンライン翻訳サービスをスタート。データベースで検索した英文情報を即座に日本語に翻訳できるため、各方面から注目を集めています。また、情報ネットワーク上で利用できる簡易翻訳パッケージソフトもリリースしていく予定です。このほか、ネットワーク上にフォーラム形式の交流の場を設け、サポートや情報提供、お客様同士の情報交流、ニーズ収集まで、幅広い活動を行っていく計画を打ち出しています。

プロとしての製品づくりを進める研究・開発部

 当社の企業活動の中枢ともいえるのが、研究・開発セクションです。研究・開発では、ロジック担当、ユーザー・インターフェイス担当に分かれ、それぞれの技術者が専門的に製品づくりに取り組んでいます。とくに“お客様の評価こそ、技術者としての評価”という厳しいポリシーを貫き、プロとしての開発活動を推進。今後、コンピュータをとりまく世界では、機械翻訳や自然言語処理の技術がさらに重要性を増していくことが予想されています。当社では翻訳精度の向上に努める一方、インターネットのナビゲーションシステムを融合するなど、情報化に密接に結びついた製品づくりもめざしています。さらに、自然言語処理という独自の技術を核として、積極的にその応用分野を切り開いていく考えです。

最高の製品をつくるための、最高の開発環境づくり

技術者として満足のいく環境から、最高の製品がつくり出される。当社はそう考えます。 開発のために惜しみない投資を行い、充実した開発環境を形づくっています。 当社は製品開発力をもとに成長を遂げてきた技術者集団です。ユーザーインターフェイス担当の技術者は、Macintosh、Windows、UNIXの3台のマシンを駆使。それぞれ最速のマシンを導入しています。またインターネットには専用線によってIP接続し、世界中のあらゆる情報を収集できる環境を整えています。技術者にとって最高の舞台を整え、最高の製品づくりをめざしているのです。