入社4年目から、
業界初となるインバータの新しい基本回路開発を担当

1992年10月、
新プロジェクトがスタート

 とにかく若いうちからどんどん重要な仕事を任せてくれる。これが入社してまず実感したことです。入社1年目から量産品の設計を担当。入社4年目からは新規の開発プロジェクトに参加しています。その目的は、照明機器のインバータの新しい開発の流れでもある高調波を低減させた回路をつくりあげること。最近はコンデンサインプット型と呼ばれる整流回路を採用した機器が増えています。原理的に多くの高調波成分を含んだ電流を流すため、他の機器にノイズを与えたり、また電力設備の火災といった影響が出る可能性があるんです。照明機器業界では1997年から規制が導入される予定です。専用のアクティブフィルタ回路ブロックを別に搭載したインバータはあったんですが、コストやサイズの面で問題があり、そこで将来に先駆けた低高調波の新しい回路を開発プロジェクトが始まったわけです。スタートから2年目の1994年9月には、業界で初めて一つのインバータ回路ブロックで、高調波を低減させる回路が完成しました。当社にとっても新しい基本回路で、今はこの回路を使った商品化設計を進めています。この開発実績が認められ、社内の表彰も受けたんです。自分が会社にとって役立つ開発ができたわけですから、嬉しかったですね。

早いうちから、
重要な開発がしたかった

 私がこの会社に入ったのは、小さい会社のほうが若いうちから重要な開発を担当できるんじゃないかと考えたため。それでいて三菱電機グループだから、環境や研修、技術力などのバックボーンはしっかりしている。大手と中小の良さが両方あると思いますね。仕事の進め方も、上から細かく指示されるのではなく、一つの回路を任され、やり方は自分で考えるという感じ。そのため自分の発想やアイデアを製品に生かせますし、私としてはこういう風土が好きですね。また現在は“売り上げの10%をニュービジネスで”という方針があり、照明機器以外の新しい分野にも目を向けています。起業家精神の旺盛な人なら、自分の手で新しい商品を開発するという夢を持ち続けられる会社ですね。