感動を創造し、世界の人々に届ける。

グローバルな事業を展開する “総合エンターテイメント企業”へ

 世界の人々に感動と興奮を届けたい。当社はこうしたポリシーのもと、早い時期から世界を舞台にした事業に取り組んできました。現在では、アメリカ、ヨーロッパ、アジアに5つの現地法人を開設し、地球規模でのグローバルビジネスを進めています。また、新製品や新事業の開発も積極的に行っており、本格的なマルチメディア時代の到来に向けて、“総合エンターテイメント企業”としての展開をめざしています。

新しい時代のエンターテイメントを総合的にプロデュース

 “世界の人々に感動と興奮を与えていくこと”。当社は創業以来、一貫してこのポリシーを貫いてきました。技術が進化し、社会が発展していく中にあっても、人々の遊び心はいつも変わらずに存在しつづけるものです。当社はこうした遊び心の根底に人間性のもっとも豊かなものが秘められていると考え、人間が本来的に持っている遊びの感覚を刺激し、さらに探求心や向上心までを満足させていくことを一つのテーマににしています。いわば、人間であることの喜びを解放することこそ、当社が掲げる基本コンセプトなのです。こうしたコンセプトのもと、“感動創造企業”としてソフト・ハード両面にわたる開発を自社内で手がける体制を整え、それぞれの時代の人々が心から楽しめるようなビジネスを幅広く展開しています。そして、本格的なマルチメディア時代の到来を前にして、新しい時代のエンターテイメントワールドを総合的にプロデュースしていくことをめざしています。当社は今、創立25周年を経て、“総合アミューズメント企業”を超えた“総合エンターテイメント企業”としての歩みをはじめようとしているのです。

エンターテイメントの全般にわたって活動の領域を拡大

 当社の事業は、業務用アミューズメント機器、コンシューマーソフト、施設運営、液晶関連の4つを主要な柱にしています。 業務用機器では、メダルゲームや体感ゲームをはじめ、大型マシンを開発。機器用のLSIの開発・設計も自社内で行っています。 コンシューマー分野では、知性を刺激し、想像力を喚起する質の高いソフトを提供。技術面、表現面にも優れた総合力をもとに、国内外で人気を獲得しています。ポリゴン技術を生かした3次元CGにも取り組み、バーチャルリアリティでも実績を積み重ねています。また、テーマパークなどのアミューズメント施設の運営事業も展開中で、今後5年間で50店舗を開設していく計画を打ち出しています。さらに新技術分野としては、次世代の表示デバイスとして急速な伸びを見せている液晶関連にも進出。回路設計技術、画像処理技術などを駆使し、液晶表示装置とその制御ソフトウエアを開発しています。このほか、知育玩具やジグソーパズルなどのホビー分野、インタラクティブ・ムービーをはじめとするオーディオビジュアル分野、CATV、ビデオテックスといったニューメディア分野にも進出。ソフト関連ではSI、通信、CAIにも着手しています。また新ジャンルの商品開発、新事業開発も積極的に進めており、活動領域は限りない広がりを見せています。

未来市場へ

 32ビット機やバーチャルリアリティ、マルチメディアなど、新技術の登場はアミューズメント分野に大きなチャンスをもたらしています。当社ではこうした動きを予見し、早くからR&D体制の強化・充実を図ってきました。94年度は100億円の投資を行い、その一環として94年7月には体験ゲームなど未来志向の業務用大型マシンの研究開発拠点を開設。4拠点のR&D体制を築いています。社内にはコンピュータ400台以上のLANが構築され、各拠点の連携をより密接にしています。

アメリカ、ヨーロッパ、アジアを中心にグローバルな活動を展開

 文化や言葉、世代に関係なく、楽しいといった感情は世界共通のもの。当社では一人でも多くの人に新鮮な感動を伝えていきたいと考え、アメリカ、ヨーロッパ、そしてアジア圏も包括した地球規模でのビジネス展開を進めています。日本のアミューズメント企業としては欧米のマーケットが持っている可能性にいち早く目を向け、1982年、ロサンゼルスに米国当社を設立しました。続いて1984年には、英国当社、ドイツ当社のを設立し、ヨーロッパへの進出を果たしています。また同年には米国当社をソフト業界の中心地であるシカゴへと移転。アメリカ国内向けのアミューズメントソフトの研究開発に取り組み、海外マーケット向け専用ソフトの開発でも大きな成果をあげています。1994年には台湾当社、韓国当社を設立し、現在では海外5法人、8拠点から成るグローバルなネットワークを築いています。近年は、アジア圏でアミューズメントのニーズが急速に高まっており、中国へ拠点を開設していく計画も打ち出し、アジア市場の開拓に力を注いでいます。

すべては市場調査から始まる

 営業に情報収集は欠かせません。市場では今どんなソフトやハードが求められているのか。競合他社ではどんな新製品をリリースしようとしているのか。また、社内ではどんな商品が開発されているのか。把握しなくてはならない情報は膨大です。こうした情報に基づいて、販売代理店などにアプローチすることはもちろん、新製品の企画や販売促進計画にも参加。市場ニースを反映させた商品づくりに取り組みます。

海外子会社を統括管理する

 国際事業部では、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの各マーケットから送られてくるさまざまな情報を集約、分析し、販売計画の立案や販売促進の支援などに当たっています。出荷の手配や生産の調整はもちろん、海外市場の特質を開発部門にフィードバックすることも重要な仕事です。最近はとくに台湾、韓国を中心とするアジア圏でニーズが急増中。当社の世界戦略のうえでもきわめて重要なエリアになっています。

最前線の活動を力強くサポート

 世界で人気を得ている当社の商品も、開発スタッフだけの力で生み出されているわけではありません。法務、経理、総務・人事、広報・宣伝、生産管理など、管理部門で活躍するスタッフの力も大切になっています。営業部門や開発部門が最大限に力を発揮していけるよう環境を整え、最前線の活動をサポートしていく。そんな管理部門の充実も、当社が市場で強さを発揮している要因の一つなのです。

重要性を増すプランナーの役割

 32ビットの家庭用アミューズメント機という優れたハードの登場によって、ソフト面での制約が大幅に解消されています。そのためプログラム以前の、企画の質が問われるようになっています。当社では、これまで開発チームのエンジニアが一体となって進めてきたソフトの企画業務を、専門の職種として確立。将来は開発、製造、販売戦略まですべてを見渡すプロデューサー的な役割を持たせていく考えです。

臨場感を演出するアーチスト

 BGMや効果音などの作曲や編曲を担当します。RPGには40曲前後の音楽が使われていますが、その曲づくりや音づくりを通してストーリーやキャラクターに生き生きとした表情をつけるのです。当社のサウンドクリエイターは、社内のオリジナルバンド公演やCDの発売をしているように、そのタレント性の高さでも知られています。

人気キャラクターの生みの親

 アミューズメントソフトのキャラクターや背景などのデザイン制作が主な仕事です。もちろんソフトの中でキャラクターが果たす役割は重要。単に絵を描くだけでなく、企画にも深くコミットすることになります。デザインには当社独自の開発ツールを使うため、コンピュータの知識や経験は不要ですが、流行に敏感な好奇心や遊び心やセンスは欠かせない要素。デザイナーはマーケットクリエイターでもあるのです。