グループウェアなどのコミュニケーション製品から、
さらにマルチメディア時代へ。
無限に広がる可能性。

 当社は1985年、ソフトウェア製品で世界的な実績を持つ米国L社の日本支社として誕生した企業です。独自の開発体制で世界並行開発を進めるグループの、アジアにおける主要拠点として重要な役割を果たしています。最近は、グループウェアをはじめとするコミュニケーション製品を中心に業績を拡大中。一方、社内では実力のある技術者が活躍できる、自由で創造的な環境を整えています。

独自の概念に基づいた、
新しいタイプのグループウェア

 コミュニケーション製品とデスクトップ製品。当社の製品群はこの2つの分野で構成されています。近年とくに急ピッチで市場を拡大しているのが、コミュニケーション製品です。そして、高い人気を持つ電子メールソフトと並んで、この分野の柱になってきたのが「Lノーツ」です。これは分散型文書データベースを中核に情報の共有や管理を行う、新しいタイプのグループウェアソフト。表計算ソフトなどのデスクトップ製品との融合を図り、ネットワーク上での統合を実現しています。従来のソフトの狙いは個人の作業の効率化にありましたが、「ノーツ」でグループ全体を一つの動きと考えて効果的なグループ作業の実現をめざしています。当社では徹底したマーケティングを行い、グループ作業の効率化という概念を広めるところから開始。理想的なネットワーク環境のもとでグループ作業の効率化を図るという経営の重要なテーマに応えています。

ネットワーク環境が進化する中で、当社がめざすもの

 「ノーツ」は“ワークグループ・コンピューティング”という発想に基づいて開発されています。そのため、柔軟なアプリケーションの構築、各プラットフォーム上での活用を前提としています。95年から米国内では、AT&Tとの提携によって「ノーツ」のパブリックサーバー「AT&T Network Notes」が導入され、社内にネットワークを持たない小規模なユーザーも、個人レベルで「ノーツ」の利用が可能になっています。日本においても、国内の主要なOSやLAN環境のすべてに対応し、クロスプラットフォーム化を実現。すでに大手ソフトウェア企業をはじめ、数多くのユーザーに社内グループウェアとして採用されています。今後急速に進むLAN化の中で、当社のコミュニケーション製品が大きな役割を果たしていくはずです。  一方、94年にはコンサルティング部を新設し、これまでセールスエンジニアが担当してきたコンサルティング業務をより専門的に行う体制を整えています。クライアント/サーバによるワークグループ・コンピューティングを基本に、最適な情報システム構築、課題解決など、高度なコンサルティング活動を展開中です。

ネットワークの次に来るのは、
マルチメディアを活用する時代

 コンピュータシステムの環境は大きな変化を見せ、“ネオダマ”という言葉も世の中に定着してきました。「ノーツ」を核とするワークグループ・コンピューティングの普及は、同時にダウンサイジングを図ったオープンシステム下でのネットワーク環境が整備されたことを意味します。「ノーツ」は、こうした未来技術に向けての基礎を構築することに大きく貢献しているといえるでしょう。音声や動画像・静止画像、データなどのをリアルタイムで双方向通信していくためには、さらなるCPUの進歩と、大容量・超高速のネットワーク技術が必要といわれています。これらの技術課題がクリアされれば、ソフトウェア容量の制約がなくなり、マルチメディアを本格的に活用する製品の開発も具体化することになります。ロータス自身の可能性も、無限に広がっているのです。

各国語版の同時出荷を行う
当社の開発体制

 当グループは世界51カ所に海外拠点を持ち、米国以外での売上が50%以上を占める多国籍企業です。最近では国際的な情報ネットワークの活用、国際化の進展によって、各国語対応版同時出荷のニーズが高まっています。当グループでは“プロダクト・グローバリゼーション”というポリシーを貫き、「ノーツ」を使った独自の開発体制を確立。米国本社、ダブリン(アイルランド)、日本、シンガポールの開発拠点間で並行開発を進めています。93年にWindows対応版を英語・日本語・フランス語・ドイツ語の4カ国語対応で同時出荷したのをはじめ、各マーケットに適合した製品を同時に送り出しています。もちろん、80名の開発スタッフを有する当社は、並行開発の重要な拠点。日本語版の開発に加え、オリジナルコードの一部を担当しており、ケンブリッジで共同開発に携わるチャンスも広がっています。

アジア地区の開発リーダーとして、
重要な役割を担う開発部門

 当社の役割は、単に日本マーケットに向けた開発・販売だけではありません。中近東の一部までを含めてアジア全体の開発の中心拠点となっています。アジア圏では韓国、中国をはじめとしてコンピュータ産業が急速な勢いで進展しているため、当グループ全体としても有望なマーケットです。当社では各国の開発スタッフとテレビ会議で密接に情報交換やディスカッションを行っており、アジア圏における開発リーダーとしての活動を進めています。

マルチメディア時代には、
さらに重要度を増す当社の役割

 そして設立10年目を迎えた当社に寄せられる当グループの期待は、ますます大きなものになってきています。日本国内のソフトウェア産業はとくにグラフィックス関係の分野で高度な技術ノウハウを蓄積しているため、マルチメディアが日常的に本格活用される時代が到来すれば、当社の役割はさらに重要度を増していくことになります。今後は、“日本発”の技術や提案による新製品開発の誕生にも大きな期待がかけられています。

机の上の、
自分専用高速マシン

 「環境はとにかく充実していますね。開発では1人平均3〜4台のマシンを使っています。入社してしばらくすると、自分専用の新品のマシンが届きました。CPUの性能も一番高速なマシンです。それに個人の“開発空間”を重視していて、オフィスはゆったりしたレイアウトで、スペースも広いんです。」

最初から開発技術者として入社

 「当社はもともと職種別で社員を採用しているんです。C++もCも詳しくなかったし、プログラミング経験もなかったんですが、それでも長い目で考えてくれたみたいで、開発技術者として採用されました。いつどんな部門に異動になるのかわからないのではなく、入社前から担当する仕事がはっきりしているので、明確な目標が持てるわけです。開発部は製品別に課がわかれていますから、自分はこの分野のプロなんだ、という自覚も強くなりますね。」

初めての開発は、スマートセンター

 「各種のデスクトップ製品を統合した『オフィス』や『スーパーオフィス』の開発を担当しています。ここにバンドルされる『スマートセンター』というラウンチャーの開発を、入社4カ月目から課長と2人で担当しました。複数のアプリケーションを活用し、統合環境をスムーズにしていくためのソフトなので、位置づけは重要。わからないことも多かったんですが、無事に開発を終えたことで自信がわいてきましたね。」

新人でも、実力を発揮できる

 「ジョブ・オブジェクティブという自己主張の風土もあるし、実力や実績もきちんと認めてくれる会社です。本当に高い能力を持っていれば、入社1年目からでもメインの仕事を任されるし、世界の人々に使われるような製品を開発することも夢じゃないんです。それに営業スタッフなら目標達成度に応じた“インセンティブ・ボーナス”、開発なら画期的な技術・製品などの実績をプレゼンテーションしていく“イノベーション・コンテスト”があります。新人時代にちょっと手伝っていた開発活動がこれを受賞しました。」

大学の研究室、のような雰囲気

 「技術部で、ディーラーさんに対する『ノーツ』のサポート、製品のテストなどを担当しています。技術者の環境は自由そのもの。フレックスタイム制ですし、服装もとくに決まりはなく、みんな思い思いのファッションで仕事に取り組んでいます。社内のコミュニケーションは電子メール主体で、電話連絡も少なく、仕事に没頭できます。」

自分で自分に採点をつける

 「目標設定や能力評価などは、6カ月に一回、上司とディスカッションする機会があります。ここで目標を定めます。また半年前に定めた目標の達成度を上司だけでなく、本人も自己採点していくんです。十分に納得ができて、自分の能力も的確に把握できるので、次のキャリアアップもはっきり見えてきますね。」